〜カムパネルラとは〜
宮沢賢治の『銀河鉄道の夜』でジョバンニと旅をする
友人なのは言うまでもありません。絵本が開く異世界
への道案内人としての意味を込めたものです。
Vol.31 2012年11月号
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■ おいもほりでございバス

橋 里美

 「きょうは どこに いくの?」ねずみたちが尋ねると、「ふふふ。おいもほりでございバス!」このフレーズを聞いただけで、何か楽しいことが起こりそうな予感。早速、ねずみたちを乗せたバスはお芋掘りへ出発!

 でこぼこ道をぴょんぴょんはねながら着いた先は、たくさんのお芋が植えてある畑でした。しかし、掘ったお芋は小さい物ばかり、ねずみたちはがっかりで、「そっちのが おおきいなあ。それ ちょうだい」「やだやだ」とケンカが始まってしまいます。そんな時、大きな葉っぱを発見! ケンカなんかすっかり忘れて、みんなで掘ってみることにしました。ところが、ねずみたちの持っていたスコップでは掘り出せません。そこで、みんなでバスのおしりを「つんつん」すると、何とバスの鼻がドリルのようにとんがって…

 「大きいお芋を掘りたい!」というねずみたちの願いに共感して、ねずみと一緒にバスを応援したくなる絵本です。年長の子どもたちが「こんな大きなお芋あるの?」と言いながらも、「フレー。フレー。いもほりバス!」と応援したのは言うまでもありません。

※いもほりバス/藤本ともひこ作/鈴木出版


■ どれがいい?

遠藤 奈保子

 子どもの頃から本が好きで、時間がある時はよく本屋に行きます。幼稚園に勤めるようになり、ほぼ毎日絵本を読んでいるので、本屋に行くと絵本コーナーに立ち寄ることが多くなりました。そこで面白い絵本を探しては、子どもたちに読んであげようと、ついつい購入しています。この間、本屋で手にした絵本が『ねえ、どれが いい?』。小学校に勤めていたころ、先輩の先生に教えていただいた本でした。当時、担任していた3年生に読んであげると、みんな「キャー!!」…それは、とんでもない選択の繰り返しなのです。

  「もしもだよ、きみんちの まわりが かわるとしたら、大雪と、大水と、ジャングルと、ねえ、どれが いい?」
 「ジャムだらけになるのとさ、水を かけられるのと 犬に 引っぱられて ドロンコになるのとさ、どれが いい?」
 「ねえ、どれが いい?へびに まかれるのと、わにに 食べられるのと、魚に のまれるのと、さいに つぶされるのとさ。」

  …「えー!!」「どれもやだー!!」「…ジャングル??」「えっ,いいの!?」「やっぱり,やだー!!」

今年の年長さんはどんな言葉を返してくれるのかな…と、考えながら立ち読み。そしてもちろん、お買い上げ。こうして、また1冊新たな絵本が増えて家の本棚はぎゅうぎゅうになっていくけれど、「ねえ、どれがいい?」と、子どもたちに読んであげる楽しみには勝てないのです。

※ねえ、どれが いい?/ジョン・バーニンガム作/まつかわまゆみ訳/評論社

 (附属幼稚園教諭)


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