〜カムパネルラとは〜
宮沢賢治の『銀河鉄道の夜』でジョバンニと旅をする
友人なのは言うまでもありません。絵本が開く異世界
への道案内人としての意味を込めたものです。
Vol.12 2009年9月号
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■ 小学校外国語活動の導入にぴったりな絵本

小澤 晃

 附属小学校では、1年生から6年生まで全学年で外国語活動を行っている。題材は子どもにとって身近なものを選んで年間計画を立てている。特に、導入期の低学年では、「あいさつ」からはじまり、次に「数」「色」「動物」「食べ物」などを取り上げている。これらの題材は、一つ一つ別々に扱うのは不自然であり無理も生じてくるので、自然と何度も繰り返し登場するように題材構成をするようにしている。
 
 以上のように題材構成を考えたとき、この絵本Brown Bear, Brown Bear, What Do You See?は、国語(英語)活動の導入にとても適していると言える。



    Brown Bear, Brown Bear, What do you see?
    I see a red bird looking at me. 
    Red Bird, Red Bird, What do you see?
    I see a yellow duck looking at me.
    Yellow Duck, Yellow Duck, What do you see?
    I see a blue horse looking at me. …




 次々とカラフルな動物たちが見開きいっぱいに登場してくる。そして、テンポのいい文章と韻を踏んだリズムがとても心地いい。このパターンが何度も繰り返されるため、子どもたちは体を動かしながら歌い、自然に色の名前も動物名も言えるようになってしまう。


 実際の授業では、最初はゆっくり読み聞かせをする。すると子どもは、次はどんな色のどんな動物が出てくるのだろうと目を輝かせる。内容が分かったら、次にリズムに合わせてチャンツする。3回目ぐらいからは絵を見なくても言えるようになり、子どもってすごいと思わされる。また、子どもたちの中に必ず盛り上がる場面ができてきて、とても楽しくなってくる。

 決まりきったチャンツだけでは、物足りなくなってきたら…「オリジナルカラフルアニマルを作ろう!」と投げ掛け、登場する動物たちのぬり絵をさせる。すると、絵本とは違った色とりどりの動物たちが完成する。中には2色だったり、レインボーカラーだったりととても楽しい。ぬり絵をしている途中で、“What is this?”と聞いて回ると、“Blue Dog.” “Black and Yellow Cat.”などときちんと答えることができていた。みんなの作品が出来上がったところで、完成した動物たちを紹介させる。そのうち、子どもから「みんなの作った動物でチャンツしようよ!」という声が上がってくる。そこで、“Teacher, Teacher, What do you see? ”からスタートし、オリジナルチャンツを行ってみる。子どもたちは自分たちが作った絵だけを見て、きちんとリズムに乗って歌うことができる。これには驚かされる。
 

※「Brown Bear, Brown Bear, What Do You See?」
   ビル・マーチン作/エリック・カール絵/Henry Holt& Company
                           

(附属小学校主幹教諭)



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