〜カムパネルラとは〜
宮沢賢治の『銀河鉄道の夜』でジョバンニと旅をする
友人なのは言うまでもありません。絵本が開く異世界
への道案内人としての意味を込めたものです。
Vol.7 2008年11月号
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■ 附属幼稚園の3歳児に人気のある絵本を紹介します

田渕 昇三

五味太郎 作『かくしたの だあれ』(文化出版局)

 「はぶらしかくしたのだあれ」とたずねますと、「あっワニさんの歯になっている。」 「ぼうしかくしたのだあれ」って聞きましたら、「小鳥さんがぼうしをかぶっている。」 と子どもたちは、かくしてあるところをさがして見つけて答えました。一緒に読んだ後も、また友達と、「かくしたのだあれ」と言いながら楽しんでいます。



エリック=カール 作・もりひさし 訳『はらぺこ あおむし』(偕成社)

  この絵本は、生まれたばかりのちっぽけなあおむしが、たべものさがしをはじめるお話です。月曜日にりんごを一つ。火曜日はなしを二つ。水曜日はすももを三つ…。でも、やっぱり、それでも、まだまだおなかはぺっこぺこ。子どもたちは、
「よく食べるね。あむあむ…。」
「くいしんぼうだよね。あおむしさん。」
と言い合っています。あおむしさんはむくむくとふとっちょになり、何日もねむりました。次に、そっとページをめくりますと、きれいなちょうがあらわれました。子どもたちは思わず,(うわあっ。)と口を開けました。寄せ合った頭と頭は、まるで絵本に吸い込まれていくかのようでした。

(附属幼稚園副園長)


■ 子どもたちに大人気、目でも耳でも楽しめる絵本です!

佐藤 実千代

あきやま ただし 作・絵『へんしんトンネル』(金の星社)

  言葉に目覚めた5歳児にとって、ページをめくるたびに期待が高まる『へんしんトンネル』は、玉手箱のような絵本です。
「かっぱ かっぱ かっぱ」と、かっぱがつぶやきながらトンネル をくぐります。そして、トンネルから出てくると…どうでしょう。子 どもたちは、「かっぱ かっぱ かっぱかっぱかっ ぱかっ ぱかっ」 と口ずさみ、ページをめくる前に大騒ぎ。 「ぱかっ ぱかっ、だから馬だ。ほら、馬になって出てきた。」 そうです。「げんきな うまに なって」でてきちゃうのです。トンネルをくぐると、「とけい」は「けいと」に、「ぼたん」は「たんぼ」にへんしんしてしまう楽しさに、子どもたちだけで何度も読み返す姿が見られます。
 他に、『へんしんトイレ』、『へんしんコンサート』、『へんしんおばけ』、『へんしんマラソン』という続編もあります。飾り文字が絵のようになって、視覚を楽しませてくれる絵本です。
 

(附属幼稚園5歳児担任)


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